2015年9月12日土曜日

❻ チェコ旅行、チェスキー・クルムロフの感想と エッゲンベルク醸造所 / Reviews about Český Krumlov and Eggenberg Brewery, 16th of June, 2015


チェスキー・クルムロフの最後のセクションです。

This section is the last for Český Krumlov.

目次/ Contents
1) 感想 / Reviews
2) アニメーション / Animation
3) エゴンシーレの絵 / Pictures by Egon Schiele 
4) "エッゲンベルク醸造所" /  "Eggenberg Brewery"


1) 感想 / Reviews 

'世界で一番美しい街'と言われたり、'お伽の国'と言われたりするチェスキー・クルムロフ、私はこれらのイメージをそれほどは感じませんでした。と言うより、それだけではないものを感じたと言ったほうが良いかもしれません。

散策して楽しい街であったり、珍しい建物やフラスコ画があったり、看板が面白かったり、私の好きな路地がたくさんあったり、通常と比べて別世界の空間がここにあるのを感じました。

お伽の国の闇を感じたり、寂れている面を見たりしたので、キャッチコピーからくるチェスキー・クルムロフに対するイメージだけでは収まりきらない世界を感じました。

これらを感じたことは良かったと思います。

私にとっての東ヨーロッパ、ボヘミアという言葉からくる、悲しげな寂しげな、メランコリーなイメージとつながります。

また中世の建物が多く保存されているのに、重さを感じないのはなぜか、スタジオセットの中のように感じるのはなぜか、と歩きながら考えていました。

それは中世ヨーロッパにありがちなデコラティブな彫刻や石造物 (装飾物) が少なく、平面であるフラスコ画や壁画が多く、石のブロックでさえも描かれているものだからだと自分なりに理解しました。

壁も明るい色が多く、その明るさがときには人工物すぎて、ちょっと不気味に感じてしまったこともありました。

(当時の建物の色がとても明るかったのかもしれませんが....日本でも神社の鳥居などが明るい朱色に復元されると違和感がありますが、そんな感じかもしれません)

これらはチェコのアニメーションの暗い面、深い面とも通じる気がします。



Reviews 

They say "Český Krumlov is the most beautiful town all over the world" or "is Fairyland".

However, I felt these and other different impressions.

I enjoyed walking in the town, there are unusual buildings and Frescos, interesting signs, I love alleys, these too and I felt the world of the town is a different space from normal.

I feel Fairyland has its dark-side and saw deserted‐looking places here so that the world of the town did not match the images of the catch copies of Český Krumlov for me.

It is good that I felt these.

Because these shades are common to my images of East Europe and Bohemia which are sad, cheerless with an air of melancholy.

In addition, while I walked around the town and was thinking why I did not feel the town was oppressive, I felt I was walking among studio sets even though there has kept many of the medieval period buildings.

I understand myself that because medieval buildings often have decorative sculptures or stoneworks, although the buildings in Český Krumlov don't have so much, instead there are many Frescos and wall paintings, even 'stone blocks' are painted which are flat.

And also walls are painted by many bright colours, for me sometimes they are too artificial and sometimes they are weird.

( however, it might have been very bright colours at that period....In Japan, when shrine's gates are repainted, I feel strange.... maybe the weirdness is similar to this feeling.)

I feel that these my feelings are common to the darkness and the depth in Czech animations.



2) アニメーション / Animation

私にとって、長い間アニメーションとはチェコまたはヨーロッパのアニメーションで、日本のアニメーションは、アニメと自分では表現し、かなり厳格に別扱いをしていました。

私はコマ撮り撮影 (ストップモーションアニメーション) の動画が好きなのですが、ヨーロッパのアニメーションはそれに通じるものが日本のものよりずっとあるように感じています。

いつの頃からか、'日本産'と'外国産'の区別を厳密にしなくても良いのではないかと思うようになり、今では日本のアニメーションもアニメーションと呼ぶ傾向にあります。

でも、なぜか、今でも、ヨーロッパやロシアのアニメーションは決してアニメとは呼ばないのです。



Animation

For me 'Animations' has been Czech or European for a long time, I said Japanese versions were 'Anime' and I carefully treated them differently.

I love a film which is produced by stop-motion animation, and I feel European 'Animations'  have much more in common with stop-motion animation than with Japanese 'Anime'.

I do not know when I began to think that I do not have to classify them precisely, nowadays I tend to say Japanese 'Anime' is animation.

However, somehow I have never said European and Russian 'Animations' are 'Anime'.




3) エゴンシーレの絵 / Pictures by Egon Schiele 

エゴン・シーレ (1890 - 1918) のチェスキー・クルムロフの絵は、チェスキー・クルムロフの街について私が感じたものを表現してくれているように思えます。

彼もこの地をお伽の国とか、世界一美しい国とかは、感じなかったのではと思います。

しかしながら、描かずにはいられない、彼にとっても魅力的な街であったのではないでしょうか?

彼の絵で性的なものは、私にとっては心地よく感じられず、好きにもなれませんが、チェスキー・クルムロフの絵は、好きです。


シーレの絵: チェスキークルムロフの風景
Český Krumlov's Views by Schiele

Pictures by Egon Schiele 

I think the pictures of Český Krumlov by Egon Schiele (1890 - 1918) express my feelings about the town.

In my view he did not feel "the town was the most beautiful town all over the world" or "was Fairyland".

However, he could not help painting or drawing the town because the town was attractive for him could he?

Some of his works have sexual elements which are not comfortable for me and I could not like them, however, I do like his Český Krumlov pictures.






4) "エッゲンベルク醸造所" /  "Eggenberg Brewery"

チェスキー・クルムロフの最後の観光場所は、"エッゲンベルク醸造所"

In Český Krumlov, our last sightseeing was "Eggenberg Brewery"


地ビールの醸造所 : "エッゲンベルク醸造所"
最初、1560年には、チェスキー・クルムロフ城内にありました。
現在では娼婦館であったこの場所にあります。

Local Beer Brewery : "Eggenberg Brewery"
First of all the brewery was in the Český Krumlov Castle.
Nowadays it is here which used to be a brothel.
建物の前は、グループツアー客で賑わっていました。
ですが、この日の一般ガイドツアーはありませんでしたので、
私たちは工場見学はできませんでした。
グループツアーの方々はできたのではないかな〜と思います。

There was 
a group tour crowded in front of the building, 
although the Brewery did not have a normal guided tour on the day,
so we could not see their factory.
I thought the group tour looked as though they did.
私達がここを離れるときには誰もいなくなっていました。
When we left here, everybody had gone.



この建物で地元の女性に会い、観光客が行くパブでなく、
地元民が行く方を勧めてくれました。
なので、奥まったところにあるそちらへ行きました。
そこにはその女性が他の方々と一緒にテーブルについていて、

そこから手を降って、よしよしという表情をしてました。
残念ながらお腹がいっぱいでその女性が美味しいと言っていた

お料理は食べられませんでした。

We met a woman in this building, she recommended us to drink in the bar which
 locals use and is different from the tourists', so that we went into the local's bar.
We saw the woman there with her companions, she waved her hand 
and nodded as if to say 'There, there'.
She said the meal is good, unfortunately we were full so that we could not eat there.


右手が観光客が飲食するパブです。/ Tourist bar is to the right.






ちょっとごっついけれど、とても優しい方でした。
そしてこの方の注ぐビールは美味しかった!

He looks a little tough, although he is very kind.

And then the beers he pours into the glasses are wonderful!
美しい! 
ホテルよりもレストランよりもここが一番美味しかった!

Beautiful!
The beers here are the most lovely! 
 More than the hotel, more than the restaurant.

このグラスを買いたかったのですが、ここでは売っていず、
建物に設置されているお土産屋さんを紹介されました。
けれども、そちらには新しいデザインのものしかなく、
諦めました。

I wanted to buy this glass, although here does not sell them and 
we were introduced to their souvenir shop,
however, the shop only sells a new design, I cannot help it and gave up.
















ビール樽を思わせるハンガー掛け
This gives me the image of a beer barrel.


樽が看板 / The Barrel is their sign.





円形稜堡 (エンケイリョウホ)
醸造所の前にあり、1500年頃に建てられた建物で、
ラトラーン城壁の一部でした。
このことから醸造所は、チェスキー・クルムロフの端に

位置していることがわかります。

Cylindrical Bastion
This is in front of the Brewery,
 built around 1500 and was a part of the town defence walls.

From this you could understand the brewery is set at the edge of the town.


醸造所のあとに、スーツケースを取りにホテルに戻り、
再び醸造所前を通りました。
このとき、ビール樽がトラックに詰め込まれているところでした。

After the brewery we returned the hotel for picking up suit-cases
and then we walked past the brewery again.
At that time they loaded  barrels onto a lorry.


初日に通った道を再び使い、バス発着所に向かいました。
We used the same way as 
when we came and went to the Bus station.  
さよなら〜チェスキー・クルムロフ!
Good-bye, Český Krumlov!

2015年9月11日金曜日

❺ チェコ旅行、チェスキー・クルムロフのエゴンシーレ記念美術館 / Schiele Art Centre in Český Krumlov, 15th and 16th of June, 2015




チェスキー・クルムロフ城から
煙突があり、グレーと赤の壁の建物が "エゴンシーレ記念美術館" 
 (シロカー 通り / Široká street No. 70, 71 : ) です。
"エゴンシーレ記念美術館" :  (英語)

イタリア人のドメニコ ベネデット コメッタ
ビールの醸造所()としてローゼンベルク家のために建築しました。
現在そのビール醸造は、エッゲンベルク醸造所で継承されています


From Český Krumlov Castle
The building with a chimney and its red gray wall is 
 "Schiele Art Centre" (Široká No. 70, 71 : ) .
 "Schiele Art Centre":  

Italian architect Domenico Benedetto Cometta of Eckthurn (? -1620)
 designed this building as a brewery for the Rosenberg ().
The current business succeeded the "Eggenberg Brewery"( Latrán No. 27)
シロカー 通り / Široká Street



"エゴンシーレ記念美術館" 
 "Schiele Art Centre"


窓にシーレの写真
Schiele's photograph on the window
エゴンシーレ記念美術館では、
シーレ以外のアーティスト達の展覧会も開催しています。

The centre has exhibitions other than Schiele.


館内撮影は禁止なので、チェスキー・クルムロフの公式サイト: からの画像 ()をお見せします。

They do not allow photographs inside, so that I show you a picture (below) from Český Krumlov's official website :  .



エゴン・シーレ (1890 - 1918)は、オーストリアの画家ですが、彼の母親はチェスキー・クルムロフ出身です。


エゴン・シーレの短い生涯 (28歳で死亡) の中で、彼が21歳 (1911年) の頃に、恋人のヴァリ・ノイツェル(本名 Walburga Neuzil、1894-1917)チェスキー・クロムロフに住みました。

ノイツェルは彼のお師匠さんであるグスタフ・クリムト (1862 - 1918) のモデルであり、愛人の一人であったとも言われています。


彼らはウィーンから逃げるようにチェスキー・クルムロフにやってきたのです。

シーレ裸婦像を描き、そのためのモデルが娼婦であり、彼の家に彼女らが出入りし、住人にはそれが好ましく思えませんでした。


チェスキー・クルムロフの住人に彼らは追い出されるようにここを離れ、
ウィーンに戻りました。

現在ここに彼の記念館が観光の呼び物のひとつになていることは、シーレは、どう思うのでしょう?

シーレは、自己顕示欲が強そうなので、嬉しいのかもしれませんね。



エゴン・シーレの写真 / Photograph of Egon Schiele, 1910

自画像 / Self Portrait, 1910

画像は下記より / They from below
Wikipedia


Egon Schiele (1890 - 1918)  was an Austrian painter, although his mother came from Český Krumlov.

His life was short, he died at 28 years old.


When he was 21 years old, he lived in Český Krumlov with his girlfriend, Walburga (Wally) Neuzil (1894-1917).



Neuzil was an early model of Gustav Klimt (1862 - 1918) and might have been one of his mistresses, and Klimt was Schiele's master.

So they seemed to escape from Vienna to Český Krumlov.


Schiele painted nude women who were prostitutes who went in and out of his house, so that Český Krumlov residents were not welcoming. 

Schiele was ejected by the residents, and then they returned Vienna.

Today, Schiele Art Centre is here as one of the sightseeing attractions in Český Krumlov, 
I wonder what Schiele would feel...

However, I think Schiele was self‐assertive so that he might be pleased.
エゴン・シーレの写真 / Photograph of Egon Schiele, 1914

自画像 / Self Portrait,1914

画像は下記より / They from below
Wikipedia

エゴン・シーレの絵に随分長い間、お目にかかっていませんでした。

彼の絵は魅力的ですが、私には長い間愛せるものでありませんでした。


けれども、今回、彼のチェスキー・クルムロフを描いた絵を見て、好きだな〜と思いました。


また、
以前は感じたことがありませんでしたが、彼のいくつかの絵に、お師匠さんであるクリムトの影響を受けていることを感じました。

このセンターには私が期待したほどのシーレの作品はありませんでした。

オーストラリアのウィーンにあるレオポルド国立美術館に彼の作品群が、ここよりもより多く収蔵されています。

レオポルド国立美術館にはクリムトの絵も所蔵されています。


この美術館の公式サイトには日本語 () もあり、ウィーンを訪れる日本人がいかに多いかを感じさせます。


私も9月にレオポルド国立美術館を訪れたので、そのことはのちのセクションに載せます。



上: 美術館チケット表面 / 下: 裏面
Top: Ticket of  Schiele Art Centre  / Bottom : the Back


I hadn't looked at Egon Schiele's pictures for a long time.

His works are attractive, although I could not love them for a long time.

However, there are some of his pictures of houses in Český Krumlov in Schiele Art Centre , I feel I like them.

And also I did not realise before visiting the Centre that I think some of Schiele's pictures were influenced by Klimt.

I expected to see more of Schiele's pictures in the Centre.

The Leopold Museum in Vienna, Austria has many more of his works than here.

The Leopold Museum has Klimt's works, too.

The  Museum's official site has Japanese so that I can feel how many Japanese visit Vienna.

I visited the Leopold in September, so I will show you about it later.

栞 / 美術館のスタンプ/ 絵葉書セットの表紙
チケット
スタンプはシーレの絵に入れているサインを用いています。

Bookmaker / Museum Stamp / Cover of Post-card set 
Ticket
They design the stamp using Schiele's sign on his pictures.



絵はがき/ Post-card
シーレの絵: チェスキークルムフの風景
Český Krumlov's Views by Schiele